糖尿病と付き合う

4)運動療法

食後の運動習慣によって食後高血糖を抑え、インスリン抵抗性を改善する

食後の運動によって、筋肉でブドウ糖や脂肪の利用が促進されるため、食後の血糖値の上昇が抑えられます。また、継続的な運動によってインスリン抵抗性が改善し、血糖値が良好にコントロールされます。運動によって、エネルギー摂取量と消費量のバランスが改善されるので、減量にも効果的です。
運動療法はスポーツとは異なります。日常生活の中の身体活動やレクリエーションも運動療法の一部となります。

どのような運動をどのくらい?
―有酸素運動を「きついと感じない程度」を目安に

糖尿病の運動療法として効果が高いものは有酸素運動であり、肥満の解消にもよいといわれています。有酸素運動とは、体内に酸素をたっぷり送り込める運動のことで、ウォーキング、サイクリング・エアロバイク、水泳などの運動です。
運動の強さは、運動時の心拍数を目安にした場合、50歳未満では100~120拍/分、50歳以降100拍以内/分が適当です。実際には、「汗ばむ程度」「息切れしない程度」「きついと感じない程度」を目安に、可能なら毎日、少なくとも週に3日、15~30分程度行います。

■有酸素運動例
有酸素運動例

運動を行う際の注意点

  • インスリン注射やインスリンの分泌を促進する飲み薬(経口薬)で治療中の患者さんは、低血糖に注意して運動しましょう。また運動中だけでなく、運動後十数時間たったときでも低血糖が起こることがあります。運動前の血糖値が90mg/dL未満であれば、ジュースなど吸収の良い糖質を摂取します。
  • 運動を行ったからといって、食事療法を怠らないようにしましょう。空腹感から食物の過剰摂取にならないように注意しましょう。

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運動を禁止・制限した方がよいとき

以下のような場合は、運動療法を禁止あるいは制限する必要があるので、事前に医師の十分なチェックを受けてください。

  • 血糖コントロールが悪い場合
  • 糖尿病の合併症が進行している場合(眼底出血、腎不全、心肺機能の障害、高度の自律神経障害、糖尿病壊疽)
  • 膝や足の関節などに整形外科的な病気がある
  • 急性感染症がある

また、インスリン注射やインスリン分泌を促進する飲み薬(経口薬)を服用中の場合は低血糖の注意が必要です。高度の肥満(BMIが35以上)、高齢者などは、運動によるけがや関節痛につながるので、無理な運動は避けましょう。

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